朝晩の冷え込みが体にこたえる季節になりましたね。
「冷えは万病のもと」と言いますが、50代の私たちにとって、冷えは疲れや心のこわばりにも直結してしまいます。
そこで今日は、お風呂の入り方を見直してみませんか?
実はお風呂の本当の目的は、体を洗うことだけではありません。
お湯の温かさを借りて、「ギュッと縮まった体をゆるめ、本来の働きを取り戻すこと」にあるんです。
体がうまくゆるむと、溜まっていた疲れや老廃物がスッと抜けていきます。
「なんだか調子が悪いな」と感じる日こそ、丁寧にお風呂に浸かることが大切なんですよ。
「芯まで冷えて温まらない」ときのコツ
冬の冷え込みが厳しいときや、一日中エアコンの部屋にいたときなど、熱いお湯に入ってもなかなか体がポカポカしないことはありませんか?かといって長く浸かりすぎると、のぼせてしまいますよね。
そんなときは、「二度入り」がおすすめです。
- まずは適温でリラックス
「あ、温まってきたな」と感じたら一度上がります。足だけお湯に残してもOK。冬場は乾いたタオルを肩にかけて、冷えないようにしましょう。 - 少し休んでから、もう一度入る
二度目は30秒〜1分程度の短時間で大丈夫です。
あらかじめ「足湯」や「膝湯」をしてから入るのも、全身が効率よく温まる秘訣。温まった部分は感度が上がり、熱を受け取りやすくなるのです。
入浴時間は「朝」がおすすめ?
意外かもしれませんが、秋冬こそ「朝風呂」がおすすめ。
寝ている間に冷えた体を内側から起こし、一日のエネルギーを整えてくれます。
逆に夜に入る場合は、「寝る1時間前」までに済ませるのが理想的。
お風呂上がりは体が熱を逃がそうとするため、直後に寝ると逆に深部体温が下がりすぎてしまうことがあるからです。
Point:
「○分入らなきゃ」と頭で決めるのではなく、「今の自分にとって気持ちいいか」という体の声に耳を澄ませてみてください。その感覚こそが、今のあなたにとっての正解です。
お湯の温度は「今の私」を映す鏡
お湯の温度の感じ方で、今の体調を知ることができます。
基準は「42℃」です。
- 「42℃が熱い」と感じる:正常な状態
- 「42℃がぬるくて、もっと熱いのが好き」:体が鈍って疲れが溜まっているサイン
- 「40℃でも熱くてしんどい」:体が過敏になっているサイン
「熱いお湯が大好き」という方は、それくらい強い刺激がないと体がゆるまないほど、お疲れなのかもしれません。
お風呂上がりの「赤みチェック」で不調を察知
上がった後、鏡で自分の体をチェックしてみてください。
皮膚がムラなく赤くなっていますか?
もし「ここだけ白っぽい」という場所があれば、そこはまだ温まりきっていない証拠です。
- 片足だけ白い:風邪のひき始めかも
- 両膝下が白い:食べすぎ・飲みすぎなど、胃腸のお疲れサイン
そんなときは、白っぽい部分にだけ少し熱めのお湯で「部分浴」をしてあげましょう。これだけで、大きな体調崩れを防ぐことができます。
心臓に負担をかけない「大人の入り方」
50代からの入浴で気をつけたいのが、急激な温度変化。
整体の知恵を活かした、安全で効果的なステップをご紹介します。
- 「顔」から温める
顔が冷たいままお湯に入ると、脳貧血を起こすことがあります。まずはお湯で顔を洗うか、温タオルで顔を温めてから入りましょう。 - 「肘」をヘリに乗せる
湯船に浸かるとき、肘をバスタブのヘリに乗せて、心臓より高い位置にしてみてください。これだけで心臓への負担がグッと軽くなります。
最高のタイミングで湯船から上がる
お湯に浸かったら、そっと自分の「内股」に触れてみてください。
最初はキュッと引き締まっていますが、次第にフワッとゆるんできます。
さらに温まると、今度はまた「スーッと引き締まってくる瞬間」が訪れます。
この、二度目に引き締まったときが上がるベストタイミング!
肌がツヤツヤになり、水を弾くような状態です。
「もう少し入っていたいかな?」と感じるくらいで上がるのが、自分の力で発熱を促す「本当の温まり方」のコツですよ。
まとめ:今日から意識したい5つの習慣
- 入浴は「体をゆるめる」ための大切な儀式
- 42℃を基準に、自分の体調をチェックする
- 上がった後の「肌の赤み」で温まり不足を確認
- 顔を先に温め、肘を上げて心臓をいたわる
- 濡れたまま動かない!すぐに拭いて冷えを防ぐ
お風呂は、毎日の中で自分の感覚を取り戻す絶好のチャンスです。
今日のお湯の感触、皮膚の赤み、呼吸の深さ……。
それらを丁寧に感じながら、お風呂を「自分自身と対話する時間」にしてみてくださいね。
野口整体の方から聞いたことをまとめました。



